初めてのアメリカ駐在、なにから準備したらいいかわからない…
アメリカで5年駐在した僕が、アメリカ駐在にむけて日本で準備することをまとめました。
赴任前はかなり忙しいので、余裕をもって準備していきましょう。
一般的に、旦那さんが先に現地へ赴任して、そのあとにご家族が合流するパターンが多いようです。
旦那さんが忘れていると奥さんが残りを対応することになり、不満を募らせて後でちょっとした口論になる可能性も…。
今後のためにも漏れがないように準備していきましょう。
目次
会社の海外赴任説明会に参加
グローバルな会社ならいろんな国に駐在させているノウハウがあるはずなので、会社で海外赴任説明会があるはずです。
ここで赴任の準備から現地での生活などの全体像を把握しましょう。
- 赴任の準備はなにをすればいいか?
- 現地の生活はどうか?
- 会社からの補助の仕組みや給料形態は?
など確認していきます。
海外の文化の違いやコミュニケーションなどを学ぶ教育もあれば受講します。
アメリカ暮らしの様子や文化、規制を知る
会社の説明会では他の国へ赴任予定の人たちと合同になったりするので、アメリカに特化した情報を十分に勉強できないかもしれません。
先にアメリカに駐在している人に聞いたり、自分でネットで調べたりします。
アメリカでは日本と文化、治安、規制なども違うので生活の様子が違います。
また、知らずにやってしまうとアメリカでは逮捕されることあるので、トラブルなく過ごせるように最低限の文化や規制を知っておきましょう。
以下記事では生活の様子などもざっくりわかるようになっています。
>>【アメリカ暮らしの様子】渡米前に知っておくべき日本とは違う文化と生活
アメリカでは働き方も日本とは違います。
日本の常識のまま知らずにやってしまうとアメリカでは失礼にあたることもありますので、生活に必要な最低限のマナーも知っておきましょう。
- サービスにはチップを払う
- 握手は右手で『グッ』っとしっかり握る
- 食事するときは音を立てないなど
パスポートとビザ準備
パスポート期限が十分かを確認し、1年未満になってたら更新しましょう。更新版パスポートの受け取りまでは申請から1~2週間かかります。
アメリカでも日本大使館でパスポート更新できるのですが、大使館がダウンタウンにあったりと行くのが大変なので、なるべく日本で更新してきましょう。
駐在はビザも必要です。
ビザの取得は会社が補助してくれますが、ビザ入手まで2~3ヶ月くらいかかるので、準備は早ければ早いほどいいです。
- 必要書類の収集
- 履歴書作成
- アメリカ大使館で面接など
書類準備や大使館面接では、次のようなことを説明する必要があります。
- どんな特別なスキルを使ってアメリカで働くのか?
- なぜアメリカ人ではなくあなたがアメリカで働く必要があるのか?
アメリカ人の雇用を無駄に外国人に取られてないかチェックするためにこのような質問がありますが、これらをあなたの仕事をまったく知らない人に説明しなければいけません。
自分の仕事で使う言葉が一般的に伝わらないかもしれないので、客観的に『この説明でなにも知らない人が理解できるか?』を考えてください。
僕は大使館面接で面接官のアメリカ人を混乱させてしまいました…。面接はパスしましたが、なんか申し訳ない気持ちになったのを覚えています。
配偶者の退職と子供の転校手続き
奥さんが働いている場合は退職手続きします。
退職金の金額とその年の給料がわかる証明書はとっておいてください。アメリカの最初の確定申告で所得を申告するときに使います。
お子さんの転校手続きもします。
引越しとアメリカに持っていく物を準備
僕は引越しは日通にお願いしました。
引越しではアメリカに持っていく物と捨てていく物を考えますが、運べる荷物量に上限があるはずなので持っていくものを絞りましょう。
アメリカに持っていく物はつぎの3種類に荷物をわけます。
- 手荷物 : 短期滞在用にスーツケースに入れて赴任日に一緒に持っていくもの
- 航空便 : アメリカで2週間後くらいで受け取りたいもの
- 船便 : アメリカで1~2ヶ月後の受け取りで問題ないもの
生活に必要な家具、家電はアメリカで購入できますので、物は厳しめの基準で捨てていくことをおすすめします。
あなたの生活に必須なものはなんでしょうか?
あなたの生活に必要なものを考えてみてください。
それでも、アメリカのアマゾンは優秀でなんでも買えますし、日本のものでも買えます(定価よりは高い)。もし時間があれば『amazon.com』からどんなものがアメリカでも手に入るのかチェックしてみましょう。
個人的に必須のものがあれば忘れないようにしましょう。
- 常備薬
- 龍角散のど飴
- お気に入りのシャンプーや化粧品などあれば
完全に僕のアメリカ生活からのアドバイスですが、あるといいものを紹介します。
アメリカでも買えるものもありますが、日本で買ってしまうのがいいと思います。
洗濯物干しと洗濯ネット
アメリカでは洗濯物を乾燥機で乾かすので、大事な服を傷めないように『洗濯物干し』で干して乾かしています。洗濯ネットもあると安心です。
足湯用の桶とあずきの力
アメリカの風呂はバスタブがないです。
お風呂に浸かれませんが、我が家では足湯が活躍してます。
目を休めたいときはあずきの力でリラックスしています。
日本のようなお風呂で入浴が最高なのですが、アメリカにはないので僕は『足湯』と『あずきの力』で代用して休息してます。
温泉入りたい…。
ちょっといい炊飯器と変圧器
お米と炊飯器はアメリカでも手に入りますが、いい炊飯器だと美味しく炊けます。
僕は8万円くらいの東芝の炊飯器を使ってますが、ご飯がツヤツヤに炊けてアメリカ生活でも助かっています。
我が家は炊飯器はいつも東芝派です。
炊飯器は高い家電なので、壊れたときのショックがデカいため変圧器を通して使っています。
変圧器がなくても日本の家電も動くので、安くてすぐに買い替えてもいいような家電だったら変圧器を介さなくてもいいと思います。
賃貸であれば退去すればいいので楽ですが、持ち家の人は『貸す』か『売却』しなければいけません。
車は日本で持っていても意味ないので売却します。一時帰国などで車が必要になったらその時だけレンタカーしましょう。
車の売却は相見積もりを取ることが大事です。
相場を知らずに雑にやってしまうと、数十万とか損します。
英語の学習
アメリカでは英語が必須スキルです。
アメリカに住んだだけで英語は話せるようになりません。
それはアメリカでも意外と英語を話さなくても生活できるからです。
しかし、学校とのやりとり、トラブル発生など英語を話さないとできないことも多いので、基礎的な英語力は必須になります。
かならず勉強して最低限の英会話ができるようになりましょう。
旦那さんは仕事と日常生活、奥様は日常生活と英語を勉強する目的が明確ですので、駐在に特化した英語を勉強してみてください。
>>アメリカ駐在のための英語勉強方法〜駐妻さんは生活できるレベルでOK〜
アメリカ駐在のための英語勉強方法~駐妻さんは生活できるレベルでOK~
アメリカで使えるSIMカード準備
旦那さんは会社支給スマホかもしれませんが、奥さんのスマホ用にアメリカで使えるSIMカードが必要です。
最初は通話やテキスト無制限で、外で使えるギガ数も多めにしておき、一年くらい生活して見てそこまで使わないと思うのであれば安いプランに更新しましょう。
アメリカ赴任直後は英語もまだ慣れていないし、プランや支払いの変更やトラブル時なども日本語でカスタマーサポートと会話できるものが安心です。
また、日本でSIMカードを受け取れて、アメリカ到着後にすぐ使えるものだと立ち上げがスムーズ。
アメリカの銀行口座を開設できるか確認と日本の使ってない口座解約
可能ならアメリカの米ドルの銀行口座を開設します。
僕が赴任のときは三菱UFJ銀行の口座があればユニオンバンクの銀行口座を日本からでも開設できました。
しかし、ユニオンバンクはUS Bankに買収されていますので、日本にいるときに銀行口座を作れるかお勤め先や赴任中の前任者などに確認してください。
ちなみにルール上は日本の証券口座は日本非居住者は持つことができませんので、証券口座は残念ながら解約しなければいけません。
また、アメリカの確定申告では、米国外の金融資産合計が年間で一度でも10000ドルを超えた場合、残高が0円でもその銀行口座の残高や口座番号、住所などの情報開示が求められます。
このため、日本の使ってない銀行口座はなるべく解約することで、確定申告の手間を減らすことができます。
ぜひお持ちの口座を整理していってください。
駐在中は会社からは毎月米ドル給料が振り込まれますが、アメリカは物価が高く生活費がかかります。
僕は資金が足りなくなるときもあってよく心配になりました。
簡単に日本からアメリカへ外貨送金もできるようにしておくのが理想です。
Wiseという海外送金サービスが手数料が低くて簡単に送金できるのでおすすめで、あると生活資金が厳しくなったときにもドルを補填できて助かります。
利用には日本の銀行でのネットバンキングも必要になりますので、日本の銀行口座の住所を実家などに変更後、ネットバンキング設定もしておきましょう。
また、アメリカの確定申告で銀行口座残高も調べますので、ネットバンキングで残高チェックできると便利です。
日本国内でWiseの口座にネット送金だけできるようにしておけば、すぐにドル転した資金をWise経由でアメリカの銀行口座で受け取れます。(詳細は以下の記事をご参考に)
>>【紹介コードあり】海外送金・Wise(旧トランスファーワイズ)の評判/口コミは?
【紹介コードあり】海外送金・Wise(旧トランスファーワイズ)の評判/口コミは?
また、アメリカ駐在中に資産運用したい場合にも資金を日本から簡単に動かせて便利です。
僕は駐在中にアメリカ現地で証券口座も開設し、在米中の5年で運用総額75000ドル(約1000万円)まで資産を積み立てました。
アメリカのクレジットカード申し込みと日本のカード解約
アメリカはキャッシュレス社会なので、クレジットカードが必須になります。
クレジットヒストリーがなくても日本から申し込めるのはつぎの2つですが、受け取りはアメリカに来てからになります。
- JAL USA CARD
- ANA USA CARD
このため、アメリカのクレジットカードが届くまでは日本の円決済のクレジットカードでしばらく過ごします。
国際ブランドはVISAかMaster cardであればどこでも使えます。(アメリカのコストコはVISAのみ)
日本の年会費かかるカードは解約しましょう。
海外旅行保険加入
駐在中は最低でもつぎの3つが十分にケアされている保険に入りましょう。
- 自動車事故による対人対物
- 火災保険
- 生命保険
それはつぎの3つのリスクを防ぐためです。
- 自動車事故による数億円の賠償を負う
- 不手際で借りてる家を火事にしてしまい数千万~億円の賠償を負う
- 死亡により残された家族が自活できない
僕は赴任前は海外に住むので恐くなってしまい必要以上の保険に入ってしまいましたが、あるていどの貯金があれば最低限この3つに備えればいいと思っています。
保険では『起こる確率は少ないけど、起こったら再起不能になる額の損害を負う』のを防ぎます。
会社が駐在員向けに海外旅行保険も提供しているなら、会社から保険を申し込めます。
ちなみにアメリカでの医療保険は任意加入なので、未加入なら高額な自己負担の支払いが必要になる場合があります。
ただ、会社の契約でアメリカの医療保険にも加入させてくれる会社もあります。(その場合は赴任したらすぐアメリカの保険証がもらえるはずです)
もちろん医療費が余計にかからないように、つぎのような予防を自分で行うのがアメリカ生活では大事です。
- 健康的な食事
- 適度な運動
- 質の高い睡眠
- 定期的な歯科検診やクリーニングなど
アメリカ赴任直後の生活の準備
アメリカに来てすぐの時は家、車、アメリカのクレジットカードもないので、その環境で過すための準備をまとめました。
赴任の日にちが決まったら、片道フライトチケットとアメリカの空港からしばらく滞在するホテルまでのタクシー予約をします。
また、家と車が決まる前の生活のためにホテルやレンタカーの予約も行います。
住む場所が赴任前からすでに決まっているならホテル予約は不要、赴任してすぐに社用車を借りれるのであればレンタカーも不要です。
ちなみにアメリカに来るとすぐに日本食と温泉が恋しくなります。
日本で引越しをした後、アメリカへ出発前は日本のホテルに1,2泊すると思いますので、余裕があったら最後に朝食が美味しくて温泉がついているホテルに滞在するのがおすすめです。(めちゃくちゃ個人的な考えですが…)
アメリカ出発前の最後の日本滞在は「ドーミーイン」とかいいですよね。
アメリカに赴任したあとの移動はどうすればいいの?
もちろん車です。
最初はめちゃくちゃ緊張しながらレンタカーでアメリカの道路を運転します。
アメリカで運転するために免許センターで国際免許証をとりましょう。免許センターに行く前に必ず各都道府県での必要書類を確認してください。
アメリカに着いてすぐレンタカーを借りるときも国際免許証を提示します。
国際免許証の有効期限は1年です。
アメリカについたらすぐにDMV(自動車管理局)へいきアメリカの免許証をとりますが、忙しくてすぐにDMVへいけない可能性もあります。
ちなみに日本の運転免許証も1年未満であれば更新可能なので、できたら渡米前に更新するのをおすすめします。
赴任直後はしばらくホテル滞在だったので、つぎに現金を使いました。
- コイン式の洗濯機
- 部屋清掃のチップ
スーパーで食料を買いますが、日本のクレジットカードだと為替手数料がかかってしまうので、ちょっとした買い物は現金でやってました。
このため、米ドル現金を準備しておきましょう。
アメリカ生活の立ち上げにはまとまった資金が必要になります。
6年くらい前ですが、僕のときは次の金額が生活立ち上げでかかりました。
- 家入居の頭金 : 6,000ドル
- 自動車 : 2台で40,000ドル
- 家具、家電 : 5,000ドル
- 生活用品 : 1,000ドル
金額は人によりますが、これは当時かかったざっくりとした費用です。
赴任直後はお金がないことを考慮してお金を借してくれる会社もあるようです。
さすがに50,000ドルなんて自分だけでは準備できないと思いますので、先に駐在している人にどう資金準備したかを相談してみましょう。
それでも、僕は2百万~3百万円分くらい赴任のときに外貨送金でドルを準備しました。
僕は大手の日本の銀行で外貨送金して手数料をたっぷりとられてしまいましたが、Wiseという海外送金サービスだと低い手数料で簡単に円からドル転できるのでお得だと思います。
こちらのWiseの紹介リンクから申し込むと初回の送金手数料が約600ドル(約90000円)までなら無料になりますのでご利用ください。
>>【紹介コードあり】海外送金・Wise(旧トランスファーワイズ)の評判/口コミは?
【紹介コードあり】海外送金・Wise(旧トランスファーワイズ)の評判/口コミは?
日本でやっておく手続き・その他準備
ここまではアメリカ生活に向けての準備でしたが、日本の手続きとしてやるべきことがあります。
赴任前には人間ドックの受診と予防接種が必要です。
予防接種の国別ガイドラインがあり、国ごとにどの予防接種が推奨されているのかを確認できますのでチェックしましょう。
北米は破傷風だけですね。
僕は赴任前につぎの予防接種を受けました。
- 破傷風
- AB型肝炎混合
- MMR(麻疹、風疹、おたふくかぜ混合)
母子手帳の摂取記録を確認し、なにを受けるかトラベルクリニックで相談してみましょう。
子供は学校入学に必要な予防接種の種類があるので、どの予防接種が必要なのかを事前に確認し、接種したことがわかる英語の接種証明書も作っておきます。
僕も英語の予防接種証明書を作りましたが、アメリカで使ったことは一度もありません。
赴任予定日の2週間前から市役所でつぎの手続きができます。
- 転出届
- マイナンバー返還
転出届にはつぎの情報を準備します。
- 赴任予定日
- 新しい住所(国名だけでもOK)
- 写真付き本人確認書類(パスポート、免許証など)
- 印鑑登録証(持っていれば)
また、戸籍謄本も取得し原本と英訳版を準備しましょう。
アメリカについたらすぐにSSN(アメリカの社会保障番号)を取ります。そのときに配偶者と子供が家族である証明として戸籍謄本の提出が必要だからです。ビザ取得の時に準備してたら不要です。
これらも赴任直前にやっておきましょう。
- 郵便物の転送届
- 髪を切る
- 賃貸なら退去手続き
- 電気/ガス/水道/インターネット/NHK支払いなどストップ
- 日本のスマホ通信の解約
アメリカ赴任準備まとめ
アメリカ赴任のために準備することはたくさんあり、渡米する日までもかなり忙しくなるので余裕を持って準備をしていきましょう。
そしてアメリカに着いたら、現地での仕事や生活の立ち上げをしていきます。
準備は大変ですが、これが終わればアメリカでのいろんな経験が待っていますよ。
いろいろなことを楽しむためにはやはり英語は必要になりますので、駐在奥さんも日常生活に特化した最低限の英語力はつけておくことをおすすめします。