アメリカ暮らしと聞くとなんとなく華やかなイメージを持つかもしれません。
でも、現実はどんな生活なのでしょうか。
5年間アメリカ・カリフォルニア州に駐在している僕が、アメリカ暮らしの様子がわかるように、日本とは違う文化や規制、マナー、生活スタイルなどをまとめてみました。
アメリカ暮らしがどんな感じか知りたい!
アメリカで暮らすために知っておくべき文化を知りたい!
というアメリカ赴任・留学予定の方には役立つと思います。
日本の常識のまま知らずにやってしまうと、逮捕されたり相手に失礼なこともあります。
楽しくアメリカで過ごせるよう、最低限の文化は知っておきましょう。
目次
アメリカ暮らしの様子 : 文化・行事編
アメリカで生活する上で知っておきたい基礎として、暮らしている人々、季節の行事などをまとめました。
アメリカ人と聞くと目が青くて金髪な白人をイメージするかもしません。
しかし、アメリカは『人種のるつぼ』と言われるだけに、アフリカ系の黒人、中南米系、中国やフィリピンなどのアジア系など、いろんな人種の人々がアメリカ人として生活しています。移民の受け入れにも寛容です。
生活していると様々な考え方や文化にも触れられ『本当に色んな人がいるなぁ』と感じることが多いです。
特にカリフォルニアの都市部はもはや外国人ばかりで、アウェー感を感じなくて逆に楽だったりしますし、温暖な気候からかおおらかな人が多い気がします。
アメリカの年間祝日は11日しかなく、16日の日本より少ないです。
ですが、会社によってルールが異なり、12/24のクリスマスから年末まですべて休みになる会社もあります。
祝日はバーベキューをしたり、ショップではセールが開催され、日によっては花火が上がります。
年間で行事はいくつもありますが、特に変わったことはせずに普通どおりすごす休日も多いです。
とくに盛大だなと思う行事はつぎの4つで、アメリカの文化を楽しみたければ地域のイベントに参加してみましょう。
- 独立記念日(7/4)
- ハロウィン(10/31)
- サンクスギビング(11月第4木曜日)
- クリスマス(12/25)
7月4日は独立記念日で盛大にパレード、花火が行われ、アメリカを感じるイベントになってます。
>>アメリカ独立記念日(7月4日)の過ごし方~見逃してはいけないイベントとは?~
アメリカのハロウィンは仮装して大人がバカ騒ぎする日本とはまったく違います。
毎年ざっくり3月上旬~11月上旬はサマータイム(Daylight Saving Time)と言われ、時計が一時間早まります。
日本との時差も変わるので、会議などでは開始時間に注意しておきましょう。
日本は4月からが新学期ですが、アメリカは9月から学校が始まります。
学校によりますが夏休みは6月上旬~8月中旬で日本よりも長め。
アメリカ暮らしの様子 : 治安・規制編
治安には注意し、日本で当たり前だった行動に注意が必要です。
また、うかつにやってしまうと逮捕されることもありますので、最低限のことは知っておきましょう。
治安は日本よりも悪く、まず夜中に外を出歩かないようにしましょう。
特にホリデーシーズンと呼ばれる11、12月になると車上荒らしや強盗が増えます。
アメリカは銃社会なので、学校、ショッピングモールなどでたまに銃乱射事件があります。
道の雰囲気から『ここ何かやばい…』って感じ取る力は日本人は高いと思いますので、へんなところに入り込まないよう注意しましょう。
また、地下鉄やバスで居眠りするのも絶対にやめましょう。
新聞の下には常に行方不明者の情報もあり、子供は目を離さないで誘拐には注意してください。
スーパーでお酒を購入するときは、セルフレジではなくスタッフのいるレジから並び身分証明書の提示します。
また、公園、モールなどの外でお酒を飲むことも禁止されていますので、お酒は家かお店で飲みましょう。
子供が車で寝ちゃったから、車に置いたままサッと買い物してこよう。
これは違法なので、見つかったら逮捕されます。
知らずにやってしまい逮捕された駐在奥さんもいたのだとか。
子供一人で家でお留守番もダメです。
アメリカ暮らしの様子 : 日本と違うアメリカのマナー編
日本の感覚でやってしまうとアメリカでは失礼になることもありますので、最低限知っておきたいマナーや文化を紹介します。
- レストランなどのサービスにはチップを払う
- 食事するときは音を立てない
- 握手するときは右手で『グッ』と力を込めて握る
- 家の中も土足で生活(すべての家が土足生活ではないので上がる前に靴脱ぐかを聞くべき)
- 『おいで』の手招きジェスチャーは手のひらが上
- レディーファーストなど
また、身長や顔など身体の特徴に対する言葉も褒めているつもりでも、ときに失礼になるので控えましょう。
アメリカ暮らしの様子 : 日常生活編
実際のアメリカの日常生活はどんな感じか紹介します。
アメリカは日本の25倍の面積を持ち、公園、スーパー、駐車場などすべてが広々と作られています。
住宅間の距離もスペースがあり、隣人の物音もそこまで気になりません。
広々として芝がきれいに整備された公園でのピクニックも楽しめます。
ちなみにTargetやWalmartなどのスーパーは広すぎて買い物に時間がかかります。欲しい物を探すのが大変なわりに商品の欠品も多くてストレス。
このため、いつも買わないものをAmazonで買い物するのは合理的だと思います。
アメリカの普段の生活での服装はゆるくカジュアルな服装の人が多いです。
ヨガウェアで買い物したり、ラフなTシャツと短パンでお出かけしたりと。職種にもよりますが、カリフォルニアではスーツやカチッとしたジャケットはほとんど見かけません。
いつも楽な服をチョイスするようになるので、気が付くと全身ユニクロになるのは在米日本人あるある。
ニューヨークなどの大都市では地下鉄やバスが充実していますが、アメリカは全体的に車社会です。
車社会なだけあって、次のようなサービスにもドライブスルーがあって驚きます。
- 銀行ATM
- 郵便ポスト
- 洗車
- ハロウィンのトリックオアトリート
- COVID-19のワクチンなど
車に乗ったままで見れるコンサートや映画もあり、アメリカの広々とした敷地が活かされてます。
アメリカではゴミの分別ルールがゆるくてすっごく楽です。
普通ゴミとリサイクルゴミは分かれていますが、リサイクル化の基準もその人次第って感じがします。もうめんどくさくなってきて、わからなければとにかく普通ゴミに突っ込みはじめるでしょう。
各家庭にある大きなゴミ箱にボンボン突っ込んで、ゴミ回収の日に家の前に出して置けば巨大ゴミ収集車が回収してくれます。
あと、椅子やテーブルなどの粗大ゴミも『Free』と書いた張り紙を貼って家の前に置いておくと、欲しい人が勝手に持っていくのは面白い文化ですね。
アメリカの住宅には食器洗浄機が備わっている家庭が多いです。
共働きが多いアメリカの夫婦は、やらなくていい家事を時短して時間を作っているのですね。
お手伝いさんを雇って定期的に掃除してもらっている家庭もあります。
お店、オンラインショッピングなど支払いはほとんどがクレジットカードです。
クレジットカードの還元率が高いので、自分に合ったクレカを選ぶことがアメリカの節約術の一つです。
ブランドは『AmericanExpress』はたまに使えないお店があるので『VISA』か『Mastercard』を一枚は持っておきましょう。『JCB』はメジャーではありません。
最近では友人同士の現金のやりとりも少なくなり、食事の割り勘のときとかは『Venmo』という送金アプリを使ってスマホでお金を送ります。
レストランはハンバーガー、ピザ、ホットドッグなどのアメリカンや、タコスなどのメキシカン料理などが多いです。
でも、ロサンゼルスなどの都市であれば日本食、ベトナム、中華など色んな国の料理が食べられます。
外食は一人10~20ドルと高く量も多めです。
ステーキハウスのステーキは最初から食べきれないと思っておきましょう。
食べ残しても箱をもらってお持ち帰りができます。
しかし、日本と違って外食のコスパが悪いので、生活に慣れてくると自炊がメインになるはずです。
アメリカでは残業が少ない、担当外の仕事はしなくていいが専門性が重要視されるなど、日本と働き方が違います。
駐在で働く場合はアメリカ人スタッフを尊重しながら仕事を進めていかなくてはいけません。
アメリカで働く人は各自が確定申告をして連邦税と州税を納めます。
会社が税金を清算してくれる日本のような年末調整制度はありません。
駐在員は提携している会計事務所の指示に従って保有資産や給与以外の所得を申告するケースが多いと思います。
申告の提出期限は4/15ですが、1~2月頃に各自が必要書類をまとめたりフォームに記入したりの作業でけっこう忙しくなります。
学校でも習いごとでも12歳までは子供の送り迎えが必要です。
日本のように勝手に電車に乗って学校にいけませんので、毎日の送り迎えに時間を取られることを覚悟しましょう。
日本人が感じるアメリカ生活あるある
アメリカで生活し始めると日本とは違った試練がたっぷりで戸惑います。
- ネイティブ英語が早すぎてさっぱりわからない
- カスタマーサービスの電話がなかなか繋がらないなど
日本人が感じるあるあるがいくつもありますので、更にアメリカ生活をイメージしたければ参考にしてみてください。
>>【アメリカ生活あるある17選】在米日本人が共感するアメリカの試練
アメリカ暮らしの様子 : 交通状況編
アメリカでは基本的に車で生活すると思いますので、最低限の交通ルールを知っておきましょう。
歩行者優先も忘れずに。
ちなみにアメリカの車は左ハンドルで、ワイパーとウィンカーも日本とは逆です。
車線は日本と逆の右側通行なので慣れるまで一週間くらいかかります。
安全であれば赤信号でも右折できます。
赤信号で右折禁止の道路もあるので、標識を見落とさないようにしましょう。
踏切横断時は一時停止せずにそのまま通過します。
日本のように停車してしまうとクラクションを鳴らされます。
アメリカには信号のない4方向ストップの交差点があります。
優先になるのは一番最初に交差点に来た車です。
同時になったときは右側の車が優先されますが、ジェスチャーで譲ってくれたりとその場に応じて臨機応変に対応しています。
フリーウェイだと多いところで5車線、下道でも2、3車線ある道路もあって車線変更が多くなります。
また、左折用車線が2車線あるところも多く、道路のラインにそって曲がる角度に気を付けて左折しましょう。
Uターンもしやすい。
日本ではバックで駐車しますが、アメリカは前から突っ込みます。
お買い物をしてトランクに荷物を詰め込むので、バックで入れてしまうと荷物を詰めづらくなってしまいます。
アメリカ暮らしの様子 : お金編
アメリカで暮らすにはとにかくお金がかかります。
アメリカは日本と比べて物価が高く、特に日本人駐在員が住むような場所やロサンゼルスやサンディエゴなどの留学先としても人気の場所はとくに。
消費税も州によって違います。
>>アメリカ・カリフォルニア在住家族の年間生活費_2019年
>>アメリカ・カリフォルニア在住家族の年間生活費_2020年
>>アメリカ・カリフォルニア在住家族の年間生活費_2021年
>>アメリカ・カリフォルニア在住家族の1ヶ月の生活費_2022年
アメリカではなにかとお金が飛んでいくので、ご家庭に合った節約術を編み出しましょう。
そして、金融大国なだけに投資の選択肢もたくさんありますが、株式投資に回して長期で資産運用が手堅いと考えます。
医療費が高い
アメリカで暮らす場合は民間の保険に加入します。
我が家は保険に加入しているので自己負担する医療費はそこまでかかってませんが、保険に入ってないと高額になる治療もあります。
また、日本と違って救急車も有料です。
あるあるなのが歯の治療費にビビること。
虫歯が浸食してなければ一本1000~1500ドル(約13~18万円)くらいで治せますが、なにか追加治療が必要であれば一本2500ドル(約30万円)とかいったことがあります。
アメリカでは健康こそが節約です。
アメリカでしかできないことを楽しもう
文化や生活などが日本と違うので暮らしに慣れるまでは疲れますが、この環境を受け入れてバーベキュー、ホームパーティ、旅行などアメリカでしかできないことを最大限に楽しむことをおすすめします。
アメリカでしかできないことを在住者と旅行者の2つの視点からまとめましたので、参考にしてみてください。
アメリカでしかできないこと〜アメリカでやり残した事はない?~
アメリカ暮らしの様子まとめ
日本とは文化の違うアメリカに住むのは大変で、上手くいかずに落ち込むこともあるでしょう。
最低限の文化を知って生活に慣れ、アメリカでしかできないことを最大限楽しむつもりで過ごすといいと思います。
本当にアメリカで暮らして働いた経験から得られるものはたくさんあります。
そして、アメリカで学んだことを日本の生活にも活かし、自分の生活を改善していくことで日本帰国後の人生も充実させられるのではないでしょうか。
ちなみに英語ができなくても意外となんとかなりますが、まったく英語ができないとけっこう大変です。
生活のために英語は必須スキルになりますので、駐在などで赴任が決まっているなら簡単に勉強しておきましょう。